🍀ちょこみんと🍀 幸せ探しの旅

人生迷いながらも、微々たる己の歩みを信じて、日々生きています。私の見つけた小さな幸せが、読んでくださった方に届いたなら、とても嬉しいです。

うた、うたうこと

 

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うたうこと…を始めたのは、父の運転する車の後部座席で。窓を全開にして、耳の中にごうごうと風の音を響かせながら、その音に負けないくらいに大きな声で歌っていた。

 

学校で習った歌も、友達に教えてもらった歌も、テレビから流れてくる歌も、覚えているものはとにかく歌った。心の中にある音符を、空に解き放つかのように。ろうろうと、ようようと。

 

「うちの車には、スピーカーが要らないね」…と、母が笑うのも、すれ違う対向車の窓から顔を出す犬と目が合うのも、おかまいなしで。母には日々歌を聴かれているのだし、犬とは恐らく二度と会わない。音は、自由。音は、心地がよい。私自身が楽器の代わりになるのも、何だか誇らしい。

 

私は、人のいない原っぱや森の中、川べりで歌を歌うのも好きだった。虫の声や羽音、鳥の声、葉ずれの音、水の流れる音に混ざって、そっと声を出す。まるで、自然の一部になったかのような心持ちで。それは、存外、気持ちがよい。

「ミ」の音で飛ぶ虫、「ソファソファ」の音で囀る鳥。私の頭の中は、たくさんの音符で溢れていく。そこに、私も参加させてもらうのだ。私の「ドレミ」は、楽しげに愉快に響く。

 

大人になった今も、私は歌う。キッチンで、散歩道で、窓辺で、車の中で。溢れ出すメロディを鼻歌で、好きな歌詞を反芻して。歌うことで心の解放値を上げるのが心地よい。歌は自由。心強い味方でいてくれる。昔の歌も、新しい歌も、好きな時に好きなように歌っていこう。これからも。